深紅の月~江戸時代~

「あと、お米はどれぐらい残ってますか?」

その由美香の問いに司が米びつを覗きながら答えた。

「結構残ってるな」

「それなら、私がおにぎりを作りますね」

由美香が立ち上がろうとするのを復活した周助が思いっきり止めた。

「ダメ!頼むから大人しくしといてくれ!」

「じゃあ、ご飯どうするんですか?」

由美香が周助に聞くと意外な人物が答えた。

「俺が作る」

意外な人物とは・・・

司だった。

「え!?お前、料理できんの!?」

「大丈夫だ。任せろ」

無表情でそれだけ言って司は二人を居間は帰らせた。

「いや・・・あんな無表情で言われても・・・」

周助の言葉に由美香もコクコクと頷いた。

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