深紅の月~江戸時代~
~5分後~

「あ・・・そういえばさっき使ったので薬が最後だったような・・・」

司の呟きに、周助が反応した。

「じゃあ、司が買いにいけよ」

周助が司に言うが、周助はあからさまに迷惑顔だった。

「え――・・・」

「え――って何だよ!由美香を一人にさせとくなんて危ないだろ!」

「別に、お前が行くんだったら俺が残ってるわけだし?」

周助の考えでは由美香を一人にさせるのも、司と二人っきりにするのも嫌らしい・・・

「だ・か・ら!」

周助は司を玄関まで連れてくると小声で、

「少しでも由美香と二人っきりにさせてくれ」

そう言った。
司の反応は・・・

「・・・・・・あぁ、そーゆーことか・・・」

(まったく・・・鈍い男だな・・・)

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