深紅の月~江戸時代~
(まぁ、周助の言うとおり、からまれなきゃいいか・・・)

そう思いながら服についたホコリを再度払い歩き出す。

ザッザッ・・・

司の足音だけが道に響く。

ザッザッザッ・・・

司の足音に混じって3つの足音がした。

「!」

気がつくと道を塞ぐようにして男が3人立っていた。

「よぉ、こんな時間に一人で散歩かい?おっ坊ちゃん?」

(からまれた・・・しかもいきなり・・・何なんだよ?コイツ等)

司は黙って男達の横を通り過ぎようとした。

「・・・・・・」

「おいおい無視かよ?ヒデェな」

通り過ぎようとした時・・・

ぐいっ

「!」

後ろの襟をつかまれ、引っ張られた。

「ココ通りたきゃ通行料、払ってけよ」

「・・・・・・」

「あん?払わねーってか?だったらココは通せねぇな」

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