深紅の月~江戸時代~
「・・・えー・・・」
司はそう言いながら超めんどくさそうな顔で振り返った。
「何だよ?その超めんどくさそうな顔はよ?」
「・・・・・・・・・・・・」
いつまでも喋らない司に男が切れた。
「いつまでも黙りこくってんじゃねえぞ!ガキが!」
そう言い放って男が刀に手を伸ばした。
「躾のなってねぇガキだな」
(躾がなってないのはお前だろ?)
と、思いながら司は刀を抜いた。
司が刀を抜いた瞬間、司の表情が一変した。
いままで超めんどくさそうだった司の顔は怖いぐらい真面目な顔になった。
司が真剣に刀を構える。