深紅の月~江戸時代~
~家の外~

「周兄ちゃん、どうしたの?」
「すごいキズ・・・」

ドーン!

そんな音がしそうなほど、ひどい傷だった。

「だ、大丈夫・・・」

そう周助は言うが、かなり痛そうだ。

これをやった犯人は・・・



由美香だ。

朝のドサクサにまぎれて、腕を振り回していたら、こんなことになってしまった。

(周助さん、ごめんなさい・・・)

由美香はそう思うが、けして口には出さない。
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