深紅の月~江戸時代~
・・・何回やっても捕まらない。

ついに痺れを切らしたのか、女の子は周助の元へ行って、

「周兄ちゃん。つーちゃん、捕まんないよー・・・」

と、言った。

「ん?つーちゃんが捕まらない?・・・よし!オレが捕まえてきてやる!待ってろ」

周助は女の子の頭をナデナデして、司に向かっていった。

「っぅぅかぁぁぁさあああああ!」

司は周助が走ってくるのを予想していたかのように読んでいた本をしまい、周助の方を
見た。

「来たか。相手が子供だろうと周助だろうと・・・負けるつもりは無い」

(うっわー・・・何コイツ・・・大真面目すぎだろ・・・)
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