手の中の蝶々
『そっ、そんなの。これからどうするんですか!?』
「……う」
『大人しくお金だしてもらえばいいじゃないですか!』
「……だってーー!!」
分かってるよ、馬鹿だって、子供だって。
でも、でも
お姉ちゃんはいつも疲れてて、でも笑ってて
いつも帰ってくるのは夜遅くて、でも『ただいま』って笑ってて
いつでも笑ってて。
私に心配かけまいと、頑張ってたのを知ってたから。
血の繋がらない私のために。
「…幸せになって欲しいのは本当だから」
『仕方ないですね…』
「え?」
『じゃあここに居候しましょう』