手の中の蝶々
私は小学校5年生の時に両親を亡くした。
両親2人で歩いていた所に、丁度降ってきた大量の鉄の棒。
トラックが工事現場に運ぶ途中だった物が、括り付けの不備により雪崩落ちたのだ。
でも私には10歳離れた姉がいて、その姉が就職していたおかげでなんとか生活はできるだろう、ということだった。
でも事故の時かけつけた叔母が、実は姉はこの家に養子としてきていたことを口走り、まだ子供だった私はあんまり意味が分からなくて、只お姉ちゃんとは血が繋がっていないんだ。と言うことだけ理解できた。