明日も、キミに恋をする。
「そのこともやけど……そうじゃなくて」




木下君が立ち止まり、振り返る。


少し後ろを歩いていた私も、足を止めて木下君をみる。





月明かりの中

いつになく真剣な目をしている木下君に、私も緊張しながらまっすぐにその瞳をみつめる。





「俺、さっきは逃げた。うっちーが泣いててめっちゃ焦って…やっと泣き止んでくれたって思ったのに今度はまた……あれで……かっこいいとか言われて、マジでパニクって…」



「・・・・・」



「その……あれってどういう意味なん?」






木下君の熱い瞳に見つめられて、血が沸騰しそうにドキドキしてる。


どういう意味って……それは……





「…あの」

「あーーーー違うねん!そうじゃないねん」




私が口を開こうとした瞬間

木下君は“待った”をかけるように私に近付き、手を私の唇に近づける。









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