明日も、キミに恋をする。
夕飯を食べながら私は明日の話もする。




「あのね…実は明日、木下君と動物園に行く約束したの」

「あらまぁ、じゃあお弁当作らなきゃね~」

「え?お弁当?」




私は作るつもりはなかった。


だって、木下君に作るって言ってないし、そんなの勝手に作って持っていくのは恥ずかしい気がしたから…




「そ、そんなのいいよ…」

「なに言ってるの。絶対作ったほうが良いわよ~ねぇ、お父さん?」

「……ん?」



お父さんは、箸を逆に持ちながら鯛のお頭をひたすらほじってる。



「絶対カレシ、喜ぶわよ~?」

「そ、そうかな?」

「そうに決まってるわよー」




お母さんの“絶対”という説得に、私はお弁当を作ることにした。



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