明日も、キミに恋をする。
この席になって数日。




授業中、突然犬山くんが

「なあ、教科書忘れたから見せてくれん?」

と小声で話しかけてきた。




話しかけられるなんて隣の席になってから初めてだ。


犬山くんに話しかけられると思っていなかった私は、一瞬かなりびっくりしながら、慌てて教科書を真ん中におく。



「ど…どうぞ」

「サンキュ」



犬山くんが教科書を見るために、上半身をあたし側に寄せてくる。



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