明日も、キミに恋をする。
犬山くんは今度は私の方に体を寄せてくる。



「なぁなぁ内田さん、ここの問わかる~?」






犬山くんって毎回思うけど……

人と接近するのにためらい無いのかな…。





「ってか内田さんここ間違ってるで(笑)俺のが頭いいんちゃうん?」


「・・・・・」




声をだしたら、今にも涙がこぼれ落ちそうだった。



一番前で良かった…

誰にも顔を見られないから。



こんな嫉妬まみれの顔…





何も言えずにうつむく私に、犬山くんは話し続ける。




「応援団は大したことないで。大輔はパフォーマンスで、ミカンは踊りやから練習場所は別やし」




私は犬山くんの顔を見る。

目が合うと、犬山くんはフッと笑った。




「なーんも心配せんでも大丈夫やで」

「っ……」



私は何度も頷いた。





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