明日も、キミに恋をする。
興奮と大声援の中、対抗リレーが終わり

高校生活はじめての体育祭が幕を閉じた。




閉会式。



砂ぼこりと汗で肌がざらざらする。

でもすごく爽やかな気分だった。




B団は結局、準優勝だった。

でも部門別で、応援団はトップを獲得した!



大輔くん…

良かったね!





閉会式のあと、応援席の椅子を教室に運びこみながら帰り支度をしていると、大輔くんが私に駆け寄ってくる。




「優、今日このあと応援団で打ち上げやるみたいやねん。優も来れる?」



大輔くんは今日また日焼けをしたみたい。

鼻の頭が少し赤い。



「打ち上げなんてあるんだ?」

「せやねん!先輩とかみんなで、公園で飲みもん買い込んでやるみたい!」




笑顔の大輔くん。

大輔くんと一緒にいたいけど……



団結力の強い、応援団。

先輩もたくさんいる。

誰も私を知らないし…

絶対にその空気の中に溶け込めない…



嬉しそうに誘ってくれてる大輔くんには申し訳ないけど……




「ごめんね…私はやめておこうかな。大輔くんは楽しんできてね?」

「え?ほんまに?俺、優がいたら嬉しいねんけど……やっぱしんどい?」

「うん、誰も知らないし…ごめんね?」

「そうか、せやんな……わかった!」




大輔くんは残念そうな顔をしつつ、理解してくれた。



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