明日も、キミに恋をする。
私と大輔くんは電車に並んで座る。


ガタンゴトンと走る電車の窓から大きな川が見えてきて、電車は大きな橋で川を越えていく。




「これ淀川やで」

「へぇ、有名な川?淀川ってたぶん授業で習った気がするけど…」

「めっちゃ有名やで!優の中で有名な川はなんなん?」

「え~…矢作川とか…かな?」

「ははは、全然わからん」

「うん、たぶん全国的には有名な川じゃないから…」



矢作川は愛知に住んでた頃に、地元に流れていた川。



大輔くんはそれからも電車の中から大阪のいろんな場所を教えてくれる。


大阪に引っ越してきてから、ここまでの遠出をするのは初めてですごく新鮮な気持ちになる。





あっという間に電車は目的地につく。

ついた駅は三宮。



「あれ?神戸じゃないの??」

「こっから神戸まで歩いて行くのが楽しいねん」

「え?歩いて行けるの?」

「うん。かなり余裕で(笑)」




改札を抜けると賑やかな商店街が続く。

大輔くんと手を繋ぎながらゆっくり歩く。


洋服とか靴とかのお店が多くて、大輔くんと私は気ままに立ち寄る。




「これ、優に似合いそうやん」

「じゃあ大輔くんはこれが似合いそう」



ふたりでグラサンをかけあいっこして、笑いあう。


私と大輔くんは今までこうゆう風にお店を見たり、ショッピングをしたことは今まで無かった。


大輔くんとこうやって歩くの、すごく楽しい…!





商店街を抜けると、車道横の道をしばらく歩く。

10分もしない内に、潮の香りがしてくる。



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