明日も、キミに恋をする。
お腹がいっぱいになると、私と大輔くんはモザイク内のお店をふらふら探索する。


雑貨屋さんや靴屋さん。

その中で、何気なく見つけた可愛い指輪。



あ、これ可愛い。



私の後ろから大輔くんも覗き込んでくる。


「それ、可愛いな。優に似合いそう」

「ほんと?」



シルバーの細いリング。

雑貨屋さんのリングだし、ギリギリお財布の中身で買えそう。


買っちゃおうかな…

そう思った時、



「買ったるよ」


大輔くんが何気なく言う。



「えっ良いよ!」


焦る私に大輔くんが笑う。


「良いやん。俺に買わせてや。優、付けてくれへん?」

「で、でも…」

「俺が贈りたいねん」




笑顔の大輔くん。

指輪のプレゼントなんて…ドキドキする。

本当は嬉しい。

でも、ほんと良いのかなぁ…




赤くなってうつむく私の視界に、ふと、同じようなデザインの男物の指輪が入る。



「あ…じゃあ私もこれ買う。私も大輔くんにプレゼントしたいな!」

「え~?そんなんええよ!高いやんっ」



今度は大輔くんがちょっと焦りだす。




「でもペアリングみたいになるよ」



あ…

ペアリングなんて大輔くんは恥ずかしいかな…?



言ってから少し不安になり大輔くんを見ると、大輔くんは少し照れたような顔で耳を赤くさせてる。




「ほな、プレゼント交換しよか。でも優、ほんまに財布ええん?」


「うんっ!」



私と大輔くんはお互いに指輪を買うと、笑いあう。


大輔くん、私本当に幸せだよ。



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