明日も、キミに恋をする。
ミカンにはすでにちゃんと告白も断ってるし、大丈夫やんな?




「先輩にお色気で迫られて逃げてんねん」

「あはは!ほんと?かわいそう~」

「せやろ?みんな酔いすぎやねん」

「ふふ、ほなうちが一緒にいてあげる」




笑うミカンは俺のすぐ隣に座る。

距離が近すぎて、ミカンの腕が俺の腕に当たってる。




「はは……近すぎやでミカン」

「え~だってこっち側、汚いねんもん」




仕方なく俺が立ち上がろうと腰をあげると、ミカンは俺の腕をギュッと掴む。


「行かんといてや……」



ミカンを見ると、唇をかんでいた。

嫌な予感がする。





「もうちょっと一緒にいて?」

「は?なんでやねん」

「だって大輔…あたしやっぱり諦めれへんねんもん…」



ミカンは瞳を潤ませる。




「……なに言ってんねん。酔い過ぎやろ」


「酔ってないもん!優ちゃんよりあたしの方がずっと大輔好きやったもん…今日だって優ちゃん、ここにいないやん」




予感が当たってしもた。

俺は少しげんなりして、ため息をつく。




「優は応援団とちゃうからな。せやから打ち上げは遠慮したんや」


「あたしが彼女やったら付いてく。たとえ部外者でも遠慮しない……他の女の子がいっぱいいる打ち上げに、大輔一人だけ行かせるなんて、絶対不安やもん…嫌やもん」


「優はそういうの苦手やから」


「苦手とかそんなの言い訳やん…あたしだったらもっと…大輔とられないように頑張るもん!優ちゃんは頑張ってない…!」




しまいには泣き出すミカンに、俺は困り果てる。

もう何回も言ってるのに……

なんでわかってくれへんねやろ?



ほんまに勘弁してくれんかな…




「俺は優が好きやねん。ごめんな」




早く諦めて欲しい。

何回もこうやって泣かせて傷付けるのは、断る俺も嫌な気分になる…



そんな俺の気持ちもむなしく、ミカンは俺にギュッと抱きついてくる。



「ミカン……離せや」

「やだやだやだやだ…」

「俺、ええかげん怒るで?」

「怒られてもいいもん…」



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