明日も、キミに恋をする。
「言うた通りやで。私らはミカンの恋を応援してるだけ。できれば内田さんが別れてくれたら嬉しいけど」


「なんですかそれ?」




私の隣に来る陽子ちゃんが、怒ってる。




「でも別に無理矢理、別れさそうとは思ってへん。彼女さんの気持ちもあるやろし、反論あるなら聞くつもりやし」


「ただ彼女さんがなんも言わへんとこみると、大輔のことも対して想ってへんのかな?って感じやけど」


「そうそう、怒ってるんはお友達だけみたいやし」





次々に好きに言われて、私はスカートの裾をギュッと握る。



「ち…違い…ます」


私は小さく消えそうな声で、やっとそれだけ言う。


違う……

だけどそれ以上の言葉がみつからない。






先輩はそんな私を呆れたように見る。




「ミカンから聞いてた通りの女やね。大輔にはミカンみたいな子の方がお似合いやで」


「今回は潔く別れてくれへんかな?うちらから見ても、内田さんにはもっとおとなしい別のタイプの男が似合うと思うよ」


「ほな、時間取らせてごめんな」




そう言って去ろうとする先輩たちに、陽子ちゃんが声を荒げる。



「はぁ?なんやねんそれ、ふざけんなや!自分ら優ちゃんと大輔の何を知ってんねん…!」



そのまま先輩たちに殴りかかりそうな勢いの陽子ちゃん。


私はとっさに陽子ちゃんを止める。




「なんで止めるん?!ちゃんと言い返そうや!」



怒る陽子ちゃんに、私は必死に首を振る。

視界が涙で滲む……



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