明日も、キミに恋をする。
教室に入ると、愛ちゃんや大輔くんも登校してきていて、いつも通りの明るい笑顔で挨拶してくれる。




大輔くんの指にはおそろいの指輪が…


嬉しいはずなのに……

朝と同じような気持ちになれないことが、悲しい……




「優……なんかあった?」



大輔くんが、私にそう聞く。

それと同時にキーンコーンカーン…と授業開始のチャイムがなる。



私は大輔くんに追求される前に、席に戻った。

正直……今は大輔くんと離れられたことにホッとした。



いま口を開けば、大輔くんを責めるようなひどい言葉まで言ってしまいそうだから…

とにかくいったん、冷静になりたい……






一限目の授業は、数学だった。

テスト範囲がたくさんでるから、サボらなくて良かった。



だけど先生の授業をうけながら、



全然集中できない。

冷静になるどころか……

心のもやもやがどんどん悪化していく…






大輔くんとミカンちゃんが抱きしめ合う映像が、頭から離れない。


先輩たちから言われた言葉も呪いのようにずっと頭をリピートしてる…




やっぱり私……内気でダメなやつなんだ。

私だってこんな自分、大嫌いだよ…!




考えるほど悲しくて苦しくて

泣きそうになるのを必死にこらえる。



鼻水が出そうになって、何回かすすった。


泣いちゃダメ…




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