明日も、キミに恋をする。
数学の授業中

俺は頬杖をつきながら考える。




優と陽子、ふたりそろって態度がおかしいんは関係があるんか?


陽子があんなに怒ってんの、初めて見た。



とにかく授業が終わったら、優ともちゃんと話せんとあかん…




そんなことを考えていたら、

犬っちが突然手をあげて、優のことを保健室へ連れて行った。



優の背中はいまにも倒れそうなほど、弱々しい。

俺は妙な胸騒ぎを感じる。


優……ほんまにどうしたんや??





授業なんか放り出して、俺もいますぐ保健室に行きたい。


せやけど、数学の竹内は俺に厳しいから…



しかたなく俺は、授業が終わるのを待とうとする。


でも、10分以上経ってるのになぜか犬っちまで戻って来ないことに


俺はついに居てもたってもいられなくなり、手を挙げる。



「先生!俺も保健室に行ってもいい?!」

「は?どうしたんや」

「は、腹が痛くて……」

「ほな保健室やなくてトイレに行ってこい」



教室中がドッと爆笑する。

俺は少し赤くなる。



でも、トイレでもなんでもええ。

教室を出たらこっちのもんやし…!




だけど俺が教室を出て階段のある方へダッシュしようとすると……



「大輔、トイレはあっちやぞ」



と、いつのまにかドアのところで俺を見ていた竹内先生に腕を引き止められ


俺は渋々、行きたくもないトイレに、ただ行くだけになった。


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