明日も、キミに恋をする。
なんやねん、それ……



俺たちの騒ぎに、なにごとかと廊下に野次馬が徐々に集まってくる。





「優に……なに言うたんですか?」


「別にそんな普通に…ただ大輔とミカンはうちらから見てもお似合いやし、潔く別れてくれへん?って…」


「でも、そん時あの子なんも反論せんかったんよ。せやから、ミカンに聞いてた通りなんも言わん地味な子なんやなって言ったわ。そんだけ」





俺は、さっきの優の背中を思い出す。




俺が話しかけても、優は俺の顔を見てくれなかった。

保健室に向かうのにも、今にも倒れそうやった。




あれは、全部そういうことやったんや…

せやのに俺はなんも知らんと…




自分に腹が立つ。

また、優を傷つけてしまった……




なにしてんねん、俺……

ほんまにクソやな………







ガンッ……!!

やり切れない怒りを、俺は廊下の壁にぶつける。




普段、どっちかと言うと温厚で笑ってばっかの俺がキレた。

しかも壁を殴った。





そのギャップに、先輩たちも野次馬も一瞬静かになる。



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