明日も、キミに恋をする。
ミカンちゃんは黙り込んだまま、何も言わない。



保健室がふたたび静かになる。




張りつめる緊張感に

私は今にも逃げだしてしまい気持ちを抑えて、話し出す。


心の奥を……さらけだす。





「私ね…ミカンちゃんがちょっと苦手なんだ」


「…え?」


「……ミカンちゃんって誰とでも仲が良くて、いつも授業中でもよく笑ってて…明るくて…私と正反対だから」


「・・・・」


「…大輔くんと楽しそうに話してるのも、毎日聞こえてきて……嫌だった……無神経だなって思ったりもしたよ」


「・・・・」


「でも…本当は私…ミカンちゃんがずっと羨ましかった。ずっと私もミカンちゃんみたいになりたかったから。ミカンちゃんは、私がなりたかった性格なの…」





ベッド横の簡易椅子に座る大輔くんも、ただ黙って私の言葉を真剣に聞いてる。






「大輔くんのことで……ミカンちゃんがなんで優ちゃんなんか彼女なのって……思う気持ちも……私、分かっちゃうんだ…私も自分のことがずっと嫌いで…自信がないから……」


「……優ちゃん」


「…でもね…」




気付くと私の頬は、また涙で濡れてる。




「…私だって…私なりに頑張ってるの。ミカンちゃんには…分かりにくいかもしれないけど……ミカンちゃんには簡単に出来ることかもしれないけど……私なりに頑張ってるんだよ…」




制服の袖で涙をぬぐう。




「それに…大輔くんを好きな気持ちは負けてない…それだけは…絶対に」


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