明日も、キミに恋をする。
俺と優は2人でキッチンに並んで料理をする。





優の包丁をにぎる手がめっちゃ危なっかしい。


俺のフライパンの中でチャーハンが焦げ付く。





クリスマスイヴやのに

すごい料理になりそうや。





俺は中華シェフがやるように、華麗にフライパンをひっくり返す。

同時にチャーハンの米粒がめっちゃ床に落ちる。




「大輔くん、こぼしすぎ」

「ゴメン……うまくいけへん」



優に怒られてしょんぼりするけど、優に怒られるのは好き。




「なぁ優、味付けって塩でええの?」

「え?ちょ、ちょっと待ってね?」




優は冷蔵庫を探して、赤い缶の中華っぽい調味料を見つけてくる。



「これとか……かな?」

「はは、うんそれっぽいな」




謎の調味料を混ぜて味見をすると奇跡的に美味しいチャーハンが出来る。




「なにこれめっちゃ美味しいやん!優、料理の天才やな」


「あはは、じゃあ大輔くんも天才だね」





俺と優はお皿にチャーハンを盛ると、笑顔でほおばる。



クリスマスイヴにチャーハンなんて変やけど、ほんまにめっちゃ美味しい。





食べ終わってからは、洗い物も一緒にやる。


優が洗って、俺がふく。





なんか…めっちゃ幸せやー







「新婚さんみたいだね」


優が手を泡まみれにしながら笑って言う。





「はは、ほんまやな。めっちゃ楽しい」




俺もお皿を拭きながら隣の優を見る。

目が合って、優はちょっと赤くなる。





優、めっちゃ可愛い…




こんな奥さんおったら、俺…毎日めっちゃ働くで。


一生懸命働いて、家に帰ってきたら優しい笑顔の優が、おかえりって言うてくれて。



今日みたいに一緒にご飯たべて、片づけて。





それって、どんなに幸せやろう。





「優を早く俺の奥さんにしたいな」





優は照れて、そのまま俺から目を反らす。


俺と優はそのまま大人しく洗い物をした。




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