明日も、キミに恋をする。
木下君の優しさに、涙が溢れだし肩が震える。




「ゆっくり息吸ってみ?大丈夫やから」


木下君の優しい声に、私はうんうん、頷く。





「ほな、せっかくの可愛いパジャマが台無しやから涙はこれで拭いとき」



木下君は顔を隠している私の両腕を、強引に左右にぐいっと広げると、自分のポロシャツの裾をひっぱり顔を拭く。


涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔を見られた私は、声にならない悲鳴をあげる。




「き、木下君…だめ……私、鼻水も出てる…し汚い…」


「そんなん平気やって(笑)ミヤモん家に帰ったら着替えもあるし気にせんでええよ」





木下君は笑う。





「てかうっちー探しに来たら泣いてるし、めっちゃ焦ったんやで?俺、たぶんこの後、陽子に殺される」




木下君はわざと冗談っぽくそう言うと頭をかく。

それで私もようやく、笑顔になる。





木下君ってすごいな……

なんでこんなに優しいんだろう。







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