廊下を歩いていれば
必ず誰かに声を
掛けられて
井戸端会議が始まった。


クラス関係なく
あたしは仲のいい友達が
たくさんいた。



でも常に一番近くに
いたのは琴美だったし
琴美はいつも
一番近くで
あたしのこと見てた。



琴美が人気者だった。


自分でいうのもおかしいけど
あたしだって
琴美につられて
いろいろな人と関わり合って
もう、まさに
学校は自分のためにある!
って感じだった。

幸せだったんだ。



…なんて当時は
これっぽっちも
思ってなかった。


これが当たり前だった。


クラスの中心となることが

誰からも好かれることが

廊下で声を掛けられることが

何も言わなくたって
人気者である親友に
名前を呼んでもらえることが


なにもかもが
当たり前だった。

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