支店長、お手やわらかに!

これで…
お別れ。

あ、そうだ。
店でみんなが言ってたことを思い出す。


「あの、支店長、
東京に戻るって話は…?」

アタシは振り向きながら聞く。


「戻る?誰が?」

きょとんとした顔してアタシに聞き返す。


「え?支店長が…」

違うの?

「いや、そんな話はないけど。
まだしばらく京都だから」


「そう…、
そやったの…。
じゃまた京都に帰ってきてくれるんですね?」


「…るよ…。それから…」





< 370 / 374 >

この作品をシェア

pagetop