嘘から始まる恋
「人、多いねぇ」
水族館の入口はたくさんの人で溢れ返っていた。
やっぱり休日だからかな?
「入場券買って来るから待ってて」
そう言って人混みの中へと消えて行った。
壁にもたれ掛かり成瀬くんを待つことにした。
なかなか戻ってこないだろうな…。
すごい列出来てるし。
「さっきの男の子、可愛い顔してたね」
「一人で来てるのかな?」
「まさか〜」
20代半ばの女性たちが入場券売り場の方から出てきて騒いでる。