俺が守るから。
そして近くに転がっていたバスケットボールを拾い美和に渡した。
「シュートは良いけど
走ったらダメだから」
俺は一応、美和に忠告した。
「分かってるって♪」
本当に分かっているのか不安にさせるくらい明るい声で美和は答えた。
どんだけバスケが
したかったんだよ……
「見ててね!」
可愛らしく笑って
フリースローラインに
立つ美和。
そしてシュートを打った。
しかしボールは
全くと言っていいほど
ゴールに届かなかった。
「ぷっ、下手くそ」
俺は意地悪に笑ってみせた。
「なっ!!
つ、司くんは入るの?」
「俺は当然だろ?」
そう言って美和から
ボールを取り上げ、スリーポイントラインにいく。
「え?そこから打つの!?」
すごく驚いた様子で
俺を見る美和。
「当たり前。入ったら
キスさせろよな」
「え……う、うん////」
顔、真っ赤だし。
今すぐにでも
したくなるじゃん……
俺は集中するために
美和から視線をずらしゴールをみた。
そして
ボールに回転をつけて
シュートした。
サクッ――――
その音と共に
ボールはゴールの中へ
収まった。