俺が守るから。
「く、工藤くん…」
2人でいた教室の中に
新たな女の子が入ってきた。
……誰だよ。
俺は美和と帰りたいんだよ。
「ちょっと良いかな?」
可愛く上目遣いする女は
ちょっと涙目……。
断りづれーじゃん。
俺は溜め息を一回ついて
その女の方へ
近づいた。
早く用件終わらせて
美和と帰ろーっと。
すると美和が
俺の裾を強く握った。
行かないで
とでも言うように……
だから俺は
「すぐ戻ってくるよ」
そう言って
美和の頭を優しく撫でた。
そう言うと美和は
「うん…」と言って
手を放してくれた。