俺が守るから。




あたしは
ゆっくりとドアを開けた。


そこには司くんと
告白しているであろう女の子が
向かい合わせに立っていた。





ほらね?司くんは
鈴木くんが言うように
酷い人じゃ
ないでしょ……?



あたしはホッと安心すると
愛しい君の名を
呼ぶんだ。





「つ…つか――――」


しかし呼ぶ前に
女の子が
あたしの声を遮る。


そして司くんに
近づいた――――。





「私が解放してあげる…」


その言葉を
あたしは聞き逃さなかった。









< 78 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop