reYの出産記録


そこから壮絶な痛みがやってくる。



助産師さん「もういきんでいいよ。今からレバー持ってもらうよ」


私「レバー?レバー?レバーーーーー!!!」



明らかに思考回路がおかしい私。



私「レバーはもう食べたくないんです」


一同爆笑。



多分、レバーって聞いて、食べ物のレバーやと思ったみたい。


妊娠後期に貧血気味やったから、毎日レバーを食べてた。


で、もうレバーなんか食べたくないって思ってたんやな。




旦那「そのレバーじゃなくて!!」


私「どのレバーよ」


助産師さん「足元に手を伸ばして。そこにレバーあるからそれを握って、思いっきり力入れて。次の痛みが来たら、全力でいきんでいいから」




そして、レバーに握らされて。


いきんでOKと言われると、ほんまにほっとした。

やっとや~


我慢するのが苦しかったから、力いっぱいいきんでやる!!!



と意気込んで。



「ンンンンンンンーーーーーーーー」



バリバリバリ



ん?



「ウキャーーーーー 痛すぎる。無理、無理!!」



すんごい力でいきんだら、聞いたことのない音がした。



今から思えば、あれが“裂ける音”やったんやな。




それから、何度がバリバリとあそこが裂けて。



助産師さん「しっかり目を開けて!!お腹見て!赤ちゃんに酸素送ってあげて」


私「はい!!はい!赤ちゃん赤ちゃん。ちゃんと出てくるかな」


助産師さん「大丈夫やからね」


私「私、太りすぎて……はぁはぁ。だから、産道が狭くて赤ちゃん苦しくないかな?大丈夫かな?ちゃんと出てこれるんかな」



苦しいくせに、超おしゃべり妊婦。


助産師「大丈夫。もう頭見えてきたからね」




えーーまじで?


頭?

赤ちゃんの頭ーーー!!


私「赤ちゃん、赤ちゃん頑張って。あと少しやから」


旦那「力抜いて」


助産師さん「力もう抜いて。痛くてもいきんだらあかんよ。赤ちゃん苦しいからね」

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