reYの出産記録


点滴のぶらさがってる棒を必死で持って、痛みに耐えた。


1分くらいの痛みやろうけど、その痛みがほんまに耐えがたくて。



陣痛来る前までは、陣痛来たら赤ちゃんのこと思って一緒に頑張るって思ってたけど

いざ痛くなると、そんなこと考える余裕がなくなってしまう。



ときどき思い出したかのように、


赤ちゃんも頑張ってるって言い聞かせるけど、だからって痛みがマシにはならない。



とにかく、早くこの痛みから解放されたくて、そればかり考えた。



私「この痛みがあと何時間も続くなんて耐えられへん」


母「赤ちゃんも頑張ってるんだからしっかりしなさい」


助産師さん「今日の夜中には生まれるよ」



時計は夜の9時過ぎ。


夜中……


夜中まであと数時間ある。



この痛みがそんなに続くなんて。




てか、朝叫んでいた彼女がまだ苦しんでいることを知り、恐ろしくなる。





まだまだ生まれないかもしれない。


この痛み。


まじですごいって。




人相変わったんちゃうって思うくらい、顔もぐちゃぐちゃやろうな。


太ももが何度もつる。

痛くて足を伸ばして、いろんな人を蹴ってしまった。



力を抜かないとあかんって助産師さんに言われて、

深呼吸するけど、痛みがやってくると全身に力が入る。




助産師「フーーウン フーーウンっていきんだらいいねんで」


私「は、はい。フーーーーーーウウウウウン」


助産師「はい、上手ね~その調子」


私「フーーーーウウン フーーーーーウウウウウン」




かれこれ1時間以上、フーウンフーウンとうなり続ける。




私はもう意識なくなりそうで。

周りには助産師さんが4人くらいいて、私のお尻を押さえてくれて

腰をなでてくれて、一人は私のパンツの中を覗く。



「あれ?破水したんちゃう?」という助産師さんの声。



は、破水?


まじで?



一歩進んだぁぁぁ~



はぁ、あと少し。



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