天国の音色


中には誰もいない様子で、静まりかえっていた。


....私の、秘密の場所。
そんな気がした。


私は、海外文学と書かれた棚から本を一冊抜き取って、窓際の暖かな席に腰掛けた。


遠くから陸上部員達の笑い声が聞こえた。

胸が苦しくて息がつまりそうだったけど、本のページをめくっていくうちに、そんなものは耳に入らなくなっていった。



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