天国の音色
....数分後。
私達はコソコソと6組を覗いている。
「ねー、どこ?」
「ほらっ!あの、窓際にいる2人組」
梓が指さした所には、日に焼けた肌に、漆黒の短めな髪。長身に幼い印象の黒目がちな垂れ目が、なんとも清々しい、爽やかスポーツマンって感じの人がいた。
梓のタイプど真ん中。
「あの色黒爽やかくん?」
「....正解♪」
「ねぇ...篠田くんの隣にいる人は?」
彼は、篠田くんとは対象的な白い肌に、黒より柔らかい印象の深いブラウンの髪。
鼻筋は細く通っていて、まるで天使みたいな感じ。
「あぁ、あの人は篠田くんの親友の、倉敷悠斗くん。ふたりが並ぶと凄い迫力だよねぇ....」
私もコクコクとうなづいて同意する。