恋に惑う吸血鬼
‐01‐

今日はいつもより遅く学校を出たせいで下校している内にすっかり日が傾いていた。



「でさ~…って弓弦聞いてないでしょ!?」



『え??…あ、ごめん。』



って、あれ?


あれがない!!!



『……あのさ、私学校に忘れ物しちゃったみたい…。』

「あたしらは絶ッ対に戻らないからね!!」



うん。


言うと思った。


2人とも今日は予定があるとか言ってたし、ここから学校に戻ったら結構な距離だ。



「大体さ、何を忘れたの??」

『ペンケースを…。アレ無いと何気に困るの。だから、今日は2人とも先に帰ってて??』




すまない、親友Aと親友Bよ…。





《それじゃあ、しょうがないね》と2人とは、ここで別れた。

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