【短】クリスマスの夜に・・。
教室では男女がウキウキと、今日のスケジュールの最終確認をしている。
そんな中、携帯を弄って寂しさを紛らわすアタシはどれだけ虚しいか。
『ねー、理沙ちゃん』
クラスメイトがアタシに声をかけてきた。
『ん?』
『理沙ちゃんは彼氏いないの?』
どうやら話題は、隣の席でしていたらしい恋花。
『えーいないよー?』
『うっそぉ!理沙ちゃん絶対居るかと思ってたぁ!』
『え。なんで・・』
『だって理沙ちゃんめっちゃ目立つからぁ』
それだけじゃ何とも想われないんだよ。
生きてきて何度思ったか。
『あは・・そっか、ありがとー』
アタシは気まずくなり、鞄を持って席を立った。
授業さぼろ。
後2時間残っていたが、そんな気分でもない。
一人見つからない様に、そっと靴を履き替えた。