【短】クリスマスの夜に・・。
『嘘だぁ・・っにぃにの嘘付きっ・・』
言葉が上手く出てこない。
ちっちゃい頃から呼びなれた君のあだ名。
『これも嘘じゃないから、泣くな』
君の手はそっとアタシの頭を撫でる。
その優しい微笑みが、また一つアタシの心を掻き乱す。
『にぃに・・・ごめんね・・っ全部全部ごめんね・・っ』
『・・もう良いんだよ理紗』
『だって・・っアタシ、にぃにの彼女を・・っ傷付けたんだよ・・っ?』
『もう終わった話だから・・アイツとも、もう別れたから』
嘘。
いや、だからクリスマスにココに居るんだよね・・。
『ほら理紗。ごめんと嘘以外に、言う事は?』
・・・そうゆう意味じゃないのに、赤くなる頬。