恋signal♪
見ていておのずと分かることがある。
それは……
薫先輩は、まだ陸斗のことがすきであろうと…。
そして私たちの仲を壊そうと懸命なんだって……。
「本当に懲りないわね、薫先輩も。確かにあの可愛さじゃ自信も大アリだろうけど…」
深雪は、窓から薫先輩にガンをつける。
でも、それが横目から見ている私にとっては……
伏せ目をしている美人さん。
絵になるなぁ~……。
って、違う!
こんなことしている場合じゃないじゃない!
「ぅー……」
どうしようか悩みながら、唸っていると…
「なぁ」
「ぅー………ぅ…」
「なぁって!」
「……………わぁ!ビックリするじゃない。海斗」
私の背後から、顔を覗き込んできたのは陸斗の弟であり、私の同級生の大河内海斗。
「色気のねぇ驚き方……フッ」
海斗は、私から顔を逸らし微笑する。