恋signal♪
私は、呆れながらもう一度下にいる2人に目を向ける。
「あっ、陸斗こっち見てた…」
そう呟くと海斗も深雪も私の両側から、窓の外を覗き込む。
窮屈になった身体を横にする。
「瑠璃!!…海斗も、何やってんだ?」
あれ??
今、一瞬顔が曇ったような気がしたけど…。
気のせいかな??
「陸斗こそ何やってるのよ」
「俺は、別に…。そんなことより、今日は家来る?」
そんなことより…って
大事なことなのに…。
「行かない。今日は3人で遊ぶのっ」
「は?」
「え?」
遊ぶ約束なんてしていない。
そりゃあ、驚くわけだ。
海斗も深雪も…。
2人は私の顔色を窺うように目を丸くしてこっちを凝視している。
「そっか…。ちょうどよかった。今日は俺も薫と出かけるとこだったから」
………………………うん。
ありえないよ…、普通は。