【完】初恋
今は1年の自己紹介中。
「マネージャーになった朝倉來です!よろしくお願いします」
「じゃぁさっそく練習に入ろうか。まずはランニング!」
おいおい朝倉。
この時点でお前も動くんだぞ??
タオルとドリンクの準備しろよ。
俺はそう思いつつもランニングをしていた。
「休憩。朝倉、タオルとドリンク」
「あ、スミマセン!!まだ準備してませんでした!すぐ準備します」
大丈夫か?
こんな日々がしばらく続いた。
練習中フェンスのほうにボールが転がった。
「はい、ボール」
『怜奈!サンキュ』
「拓真上手くなったね」
『マジ?』
「あの子が新しいマネージャ―…?」
『え?あぁ』
俺は見てしまった。
怜奈がものすごく悲しい顔をしたのを。
『けど、全然仕事できてなくってさ。そうだ、怜奈あいつを指導してやってくれねぇ?』
「え?でもあたしじゃ…」
『力仕事は朝倉に任せて、お前は朝倉の指導。結構良くね?』
我ながらいい案だと思った。
「いいの?迷惑いーっぱいかけちゃうよ??」
『迷惑なんて思わねぇよ。キャプテンに話して来ようぜ?』
「う、うん…」
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