【完】初恋
バサバサとプリントが舞い散る。
あたしの視界がゆっくりと動く。

お、落ちるぅぅぅぅ!!

あたしはギュっと目を瞑る。
だがどれだけ時間が経っても痛みがない。
あたしはゆっくりと目を開ける。
あたしの身体に巻かれている腕。
後ろを向くと…

『大丈夫か?怜奈』

息を切らしている拓真がいた。
拓真はあたしを引きよせる。
「ありがとね?」
『このバカが!』
「ん?」

えぇぇぇぇ!!??
「な、なんでよ!?」
あたし、拓真よりは頭いいし!!
『無茶すんなっつたろーが!!落ちてたらどうしてたんだよ!!』



それって…

心配してくれたってこと?

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