キスして☆イケメンな彼
「後3人かぁー」
とため息交じりに言った。
由香里がチラッと私のほうを見た。
「ねぇ幸乃?」
携帯電話を閉じながら由香里はいった。
「何?」
聞き耳を立てていることに気が付かれたのかと思って、私はびっくりした。
「言い忘れてたんだけど...いいかな」
「...?」
申し訳なさそうにして由香里は私の手を持った。
そして、耳を近づけてきた。
「あのさ...実は、合コンの相手...」
ヒソヒソと小さな声で...由香里がい...
「えぇッ?!」
私は由香里の言葉を全部聞き終わる前に声を上げた。
「しーッ!!」
由香里は人差し指を立てた。
「えッ。だって...えぇ?!」
私は混乱して頭が回らなかった。
「もう1回言う?」
由香里は不安そうに問う。
いや、いやいや。
聞き間違えるはずはない。
でも、うん...。
嘘であってほしい。
「言うよ?」
正直、まだ信じてない。
あんな...
「実は、合コンのメンバー」
私の王子様が.......
「キス魔なんだ」
“キス魔”
だなんて.............。