キスして☆イケメンな彼
「...あぁ、もちろん美女ばっかだよ」
一瞬慌ててから、冷静に答えた。
「そりゃ、そうだろうな」
俺は髪をかき上げた。
それと同時に女子の悲鳴がくる。
悲鳴といってもキャーキャーなんだけれど。
「龍之介はいいよなぁ」
ボソッと呟いた智のほうを見た。
「何が?」
いわゆる世間では“鈍感”というものだろう。
「何がじゃなくて~」
智は呆れた顔をしていた。
急に智が俺の手を引いた。
「ちょッ?! 何すんだよ?!」
俺は、反抗していった。
「お前は欲求不満にならないほど、女がいるんだろ?」
めちゃくちゃ小さい声で言った。
...何言ってんだ?
コイツ、頭大丈夫か?
「は?」
俺はイラつき気味に睨んだ。
智はそれを無視して続ける。
「俺、見たんだよ」
「は?」