キスして☆イケメンな彼
「でも、俺見たんだからなッ」
どこまでも自分の意見を主張する智。
面倒くさいヤツ...。
心の中でそんなことを思いながら、智の話を聞いてやった。
「はいはい。で、それだけ?」
俺は呆れたような顔をしていった。
「龍之介、合コン行くだろ?」
ようやく本題に戻ったのか落ち着いて話し始めた。
行くか行かないかなんて、そりゃ決まってる。
「行くけど」
「おぉっ。マジで?!」
智のテンションが一気に上がった。
「美人だって言っただろ?」
別に美人が好きなわけじゃない。
ただ女の香りを知りたくなった。
最近遊んでなかったからな。
「おう! そうと決まったら放課後な!」
「あぁ...」
小さく呟いた。
放課後、か。
何もなかったよな。
「なぁ、龍之介?」
「あ?」
智は一瞬、ニヤッと笑みを浮かべた。