キスして☆イケメンな彼

初経験?! 幸乃side



「ささ! 行くよ」

私は由香里に手を引かれ、小さくなって来ていた。

「ややや!!」

勢いよく私は手を引き返した。

「な、なに?!」

バッと由香里は振り返る。

私は想像していたのとは全然違うものだったので、足を止めてしまった。

なんかファミレスとかで食べたり...

誰かの家に集まってトランプしたり...



そんな甘っちょろいことじゃなかった?!



「やっぱり私帰ります~」

私は方向を変えた。

しかし、そんな簡単に引き下がる由香里ではなくて...。


「もう人数に入ってるんだから!」

「わかってるけどぉ~」

きっと他校の子はみんな美人で合コンなんてもうベテラン級だろうなぁ。

由香里だって可愛いし。

私は由香里と並んでいるだけど浮いてしまうほど。


「幸乃、なんか勘違いしてない?」

「ほぇ?」


私は泣き目になりつつ、俯いてた顔を上げた。


「うん。勘違い」

「...勘違い?」


私は上目目線で由香里を見た。

由香里は私の顔に自分の顔をグッと引き寄せた。

鼻と鼻がぶつかってしまうほど近くに。


「十分、可愛いよ。幸乃は」


多分......


私が男なら惚れていた。


好きになっていたと思う。


今、私は由香里を前にして顔が真っ赤だろう。


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