キスして☆イケメンな彼
私はさらに涙腺が弱くなり、ぽろぽろと零れ落ちた。
「嫌だった?!」
慌てて由香里は駆け寄る。
私は首を横に振る。
嬉しかった。
由香里がそういってくれて嬉しかった。
きっとコンプレックスになっていたであろう。
私の容姿。
由香里は褒めた。
涙が出てしまうほど嬉しかったんだ。
「ゴメン。嫌だったよね」
由香里は慌ただしく背中をさする。
「…いよッ」
「ん?」
涙で言葉が途切れる。
「嫌じゃないよッ…」
ますます込み上げてくる涙が止まらなくなる。
「幸乃ッ」
そう言って由香里ぎゅうっと私を抱きしめた。
私も強く抱きしめ返した。
「ありがとうッ…。由香里」
「ううん。幸乃、大好きだよ~」
友情ってすばらしいものだった。
素晴らしいものであった。
素晴らしいものである。
「由香里、私も大好き~」
まるで今出来たばかりのカップルのように、
また永遠を誓った恋人たちのように、
ぎゅっと強く抱きしめた。