キスして☆イケメンな彼
男たちを立てないほど殴り終えると、私の方に振り返った。
「ごめんな」
優しい声が胸に響く。
こんな状況にでも胸をときめかせてしまうイケメン好き。
話したことさえない、学年1のイケメン龍之介さま!
今は目の前にいる。
しかも私しか見えていない。
彼の瞳を独り占め……。
でも、私は龍之介さまが謝った理由がわからなかった。
「え…。どうしてですか?」
私はゆっくりと立ち上がろうとした。
「俺のせい…だよな」
男らしい声にうっとりしてしまいそうになる。
「え?」
まだいっていることの理解できない私。
まぁ私鈍感だし……。
「俺が合コンに行くのが遅かったからだよな」
「え…」
もしかして私が向えに来たと思ってる?
私は合コンから逃げてきただけなのに…。
しかも、さっきまでは別の男に惚れていたというのに。
私ってなんて軽い女……。
「ホント悪い!!」
龍之介さまは私の前で顔を下げた。
「い、いえ…。大丈夫です」
「何にもされてないよな?!」
慌てた様子で私の様子を窺う。
「大丈夫です。龍之介さまが助けてくれたから…」
私はポッと顔を赤く染めながらいった。