キスして☆イケメンな彼

気まずい空気はあるわけなく…

「えーオレンジ? コーヒー?」

がやがやとしながら始まった合コン。

無事私も由香里のところに戻ってこれたのだけれど。

「はい、幸乃ちゃんは?」

「えッ、えっと」

上の空だった私は突然聞かれた質問に、質問で返した。


「ドリンク。何飲む?」


キラキラスマイルを私に飛ばす。

この男は、確か……。


「あっつー!」


そう大島敦。

「早速誘ってんのぉ?!」

甘い声を飛ばすのが、他校の

「安藤美咲でーす。よろしく」

「は…はぁ」

私は軽くお辞儀をした。

「じゃあ私ジンジャーエールで」

由香里がはいはいっと手を挙げながら、敦と呼ばれる男に言った。


「了解!」


片手には注文するための電話機。

「幸乃は何にした?」

「え、えっと…」

優柔不断。

こういう性格がここでは悪く出てしまう。


「じゃあ俺カルピス」


そういったのは、

「また龍之介カルピスー?」

ケラケラと笑い声を上げる男子たち。

「龍之介、見かけによらないことよくするのよね」

他校の女子も口を挟む。

「じゃ、じゃあ私もカルピスで!」

私は騒ぎの中、声が聞こえるように大きな声でいった。

「オッケー。龍之介と幸乃ちゃんカルピスで、由香里とー……」


大島敦がドリンクを注文し、終わったらこれこそ本題。


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