キスして☆イケメンな彼
「…の、幸乃!」
「は、はぃ!!」
私はバッと顔を上げた。
私は自分の世界に入っていたらしく周りがまったく見えていなかった。
「どうしたの? ボーっとして」
由香里は顔を覗き込むようにしてみた。
「えっ、ううん! 何でもないよ」
パッと笑顔を作った。
「ならよかった」
由香里も笑って、大浦智の方に戻った。
他校女子は3人固まっていた。
由香里は大浦智と。
大島敦は1人、司会に励んでいる。
龍之介さまは1人で黙々と曲を選んでいた。
残り男子は2人で隣あわせ。
何もしてないのって私だけ?
うわー、龍之介さまの隣に行きたい!
でも残る2人もなかなかのイケメン。
この合コンって…
美女×美男?!
だったら私不釣合いなんじゃ…。
「次誰が歌う?」
マイクを片手に龍之介さまがいう。
「自己紹介またやろ~」
「そうだよ。まだ女子の聞いてないし」
みんながバンバンと意見を出していく。
ついていけない。
由香里も溶け込んでいて、やっぱり私とは違うのだなと確信された。
「じゃあ純ちゃんからいく?」
「え、俺?」