キスして☆イケメンな彼
少し胸が揺れた。
くそ…。女の涙は弱いんだよ。
俺はわざと格好つけて笑った。
「へぇ。俺の名前知ってんだ」
俺は目の前にいる男をもう一度蹴った。
道路にしゃがみ込んでしまっている女は、多分俺のことを見ていた。
その女は俺の行動に頬を染めながら見ていた。
泣くと赤くなんだな。
俺は蹴りを何度も入れてチンピラを降参させようとした。
すると男は、俺にわざと聞こえるくらいの舌打ちをした。
「こんな女にも男がいたんだ」
腹が立った。
俺は考えずに行動に出ていた。
気がつけば俺は鈍い音にも気がつかずに、男を殴っていた。
一瞬にして倒れこむ男らと、まだ頭に血が上った状態の俺。
「お前…」
俺はチンピラの1人を睨んだ。
「もう一回言ってみろや!!」
俺は男の襟辺りを掴んだ。
男は俺の行動に血の気のない顔をした。
残るチンピラたちも退けそうになっていたところを、俺は殴りかかった。