キスして☆イケメンな彼
「まぁ、合コンで頑張ってきなよ」
私は、他人事のようにしていった。
由香里は一度ハァーとため息をついた。
「で、お願いがあるんだッ!」
やっと前向きになった由香里が明るい顔で言った。
「私に?」
「そうなんだけど...。引き受けてくれるかなッ」
由香里は私の前で手を合わせた。
「えっと...。何を?」
私はそっと由香里に聞いた。
「合コンで、メンバー足りないんだよね......」
ガーンと落ち込みながら顔を下ろした。
「そッ、それで私に?」
正直、合コンなんて行ったことないし。
でも友達の由香里のお願いだし。
それで由香里の評判落ちたらどうしよう?
足手纏いになったら...
お荷物になっちゃうかも......
思考がぐるぐると頭の中で踊りまわる。
「ダメかなぁ?」
上目づかいで私を見る。
そ、そんなこと言われても~。
「ダメ」ってすぐにいえないのには理由がある。
それでも「行く」ともいえないのにも意味がある。
「お願いッ!!」
由香里は手を合わせて私に接近した。